研究課題
挑戦的研究(萌芽)
本研究では約1.4 nmのナノポアを形成する膜タンパク質のポア内ナノ空間において、一分子が運動する様子を電気生理的に観測することで溶液中の粘性という考え方がナノ空間ではどのように捉えられるかに関して検討を行った。その結果、ナノ空間での粘性はバルク中とは異なる考え方が必要であることがわかった。またナノ空間内でのホフマイスター系列はバルクと異なることが示唆された。
マイクロ分析化学、生物物理
ナノ空間内での一分子の振る舞いの理解は、生体内での酵素反応などの制限された空間で起こる現象を考える上で役に立つ。本研究では、ナノポアタンパク質の内部のナノ空間内で外部溶液の粘性を変化させたときにナノ空間ではどのような変化を見せるのかについて検討を行い、粘性を発現する基になる相互作用の種類がナノ空間では大きな影響を及ぼすことを明らかとした。