本研究では、イオン伝導を中心とするイオニクスによる材料開発に取り組んできた。[SrFeO2.5]/[GdScO3]ヘテロ構造では、高温で実現する酸素配位環境の融解が室温で安定化されて界面でのイオン伝導の可能性を示唆する結果が得られた。また、SrFeO2.5エピタキシャル薄膜を空気中でアニールする際の酸素イオンが取り込まれる過程を原子間力顕微鏡(AFM)の導電性からナノスケールレベルで観察することに初めて成功した。酸素イオンの拡散は電場により制御可能であり、酸素イオンの取り込み(放出)による酸化(還元)を誘起できることも明らかにした。
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