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2018 年度 実施状況報告書

特徴的な香気成分をハイスループットに探索できる次世代におい分析装置開発への挑戦

研究課題

研究課題/領域番号 17K19215
研究機関岩手大学

研究代表者

宮崎 雅雄  岩手大学, 農学部, 准教授 (20392144)

研究期間 (年度) 2017-06-30 – 2020-03-31
キーワードにおい識別装置 / ガスクロマトグラフ質量分析計 / におい / 香気成分 / オミッション
研究実績の概要

本研究では機器分析を最大限に活用した全自動オミッション装置の開発を目指している。具体的には、まずGC のオプションであるスイッチングデバイスを活用し、オミッション試料作製に成分の同定や定量、標品の準備を全く必要としない前処理装置を開発する。次に既存の金属酸化物半導体センサを有したにおい識別装置を活用して基準臭と各オミッション試料間のにおいの差異を数値化できる解析法を確立する。最終的には前処理装置とにおい識別装置をオンラインで接続し、ハイスループットな全自動オミッション装置を開発し、有用性を検証する。今年度は、まず昨年度に開発したガス回収装置の改良から行った。ガスクロマトグラフとガス回収装置の接続部に電熱線ヒーターを使い、またガス回収装置本体にもヒーターを設置して、サンプルガス回収直前まで揮発性化合物の装置吸着を防ぐ工夫を行った。これで回収率を確認した結果、昨年度の装置と比較して大幅な改善が見られた。そこで次にガス回収装置と酸化物半導体センサを有したにおい識別装置との接続を試みた。ガス回収装置のファームウェアを改良して、これまでガスクロマトグラフ質量分析計を操作するソフトウェアでしか操作できなかったガス回収装置をにおい識別装置でも操作できるようにすることができた。よって本年度で当初計画していた全自動オミッション装置を作成することにほぼ成功したと言える。そこでこの装置を使い、果実の精油などを使って装置の有用性を検証した。その結果、これまで報告のある物質を同様に特定することができ、本装置が複合臭を特徴付ける重要な化合物特定に有用であることが立証できた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

今年度予定していた全自動オミッション装置を開発することができ、におい識別装置とオンラインで接続することにも成功したため。

今後の研究の推進方策

これまでに開発したプロトタイプを使い、すでに従来のオミッション法で各成分の寄与度が分かっている人工香料や天然物精油を分析して同様の結果が得られるか、装置の有用性を検証する。またその過程で装置が得意とする試料、苦手とする試料を調べ、装置の問題点、将来的な改良点も明確化する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] 自動オミッション試料作製装置を活用した柑橘系フルーツから特徴的な香気物質の探索2018

    • 著者名/発表者名
      樋澤舞雪、喜多純一、木下太生、山下哲郎、宮崎雅雄
    • 学会等名
      日本味と匂学会第52回大会
  • [学会発表] An innovative technology to identify key odorants from mixtures of volatile compounds emitted from foods and drink2018

    • 著者名/発表者名
      Mayuki Toisawa, Jun-ichi Kita, Takaaki Inoue, Taisei kinosita,Tetsuro Yamashita, Masao Miyazaki
    • 学会等名
      The 3rd International Symposium on Innovations in Plant and Food Science
    • 国際学会

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公開日: 2020-03-17  

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