青色光(400-500 nmの可視光)は昆虫に対して致死効果があるが、青色光が虫体のどの部位から入り、効果を発揮するのかわかっていなかった。本研究では、キイロショウジョウバエをモデルに青色光の入力(作用)部位について調査した。その結果、成虫においては、青色光の殺虫効果は視覚系やクリプトクロムなどの光受容体を介して発揮されるのではなく、表皮を透過した青色光が細胞に傷害を与えることにより生じることが明らかになった。また、卵に対しては、卵殻を透過した青色光が細胞に傷害を与えることで殺卵効果を発揮すると推測された。蛹においては、蛹化後すぐに作用部位は成虫と同じになることが示唆された。
|