• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2019 年度 研究成果報告書

原発周辺水域におけるケージ試験を活用した魚類の放射性セシウム汚染メカニズムの解明

研究課題

  • PDF
研究課題/領域番号 17K19279
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
研究分野 森林圏科学、水圏応用科学およびその関連分野
研究機関福島大学

研究代表者

和田 敏裕  福島大学, 環境放射能研究所, 准教授 (90505562)

研究期間 (年度) 2017-06-30 – 2020-03-31
キーワード魚類 / 放射性セシウム / 原発事故 / 福島県 / 漁業復興
研究成果の概要

本研究の目的は、ケージ試験等、積極的アプローチにより魚類の放射性セシウム(Cs)汚染のメカニズムを解明することである。
原発周辺のため池におけるコイおよびウナギのケージ試験により、当試験では魚類のCs濃度を数十Bq/kg程度に高められることを確認した。ため池のCs含有水(約2Bq/L)を用いたウグイの飼育試験により、筋肉中のCs濃度は環境水の約10倍に濃縮されることが明らかとなった。一方、同ため池の魚類筋肉中のCs濃度は数千Bq/kg以上で、濃縮係数も約2400と高いことから、天然環境下では環境水中のCsによる寄与は少なく、餌生物を介したCsの取込みが主な汚染経路であることが明らかにされた。

自由記述の分野

水産学

研究成果の学術的意義や社会的意義

福島原発事故に伴い放出された放射性セシウム(Cs)による淡水魚の放射能汚染の影響は長期化しており、それら汚染メカニズムの解明や将来予測が関連業界や学術界から強く求められている。本研究では、高濃度に汚染された原発周辺における魚類のケージ試験や採集調査、およびCs含有水を用いた飼育試験を行うことで、淡水魚のCsの取込み経路を明らかにした。具体的には、天然環境下では環境水中のCsによる寄与は少なく、餌生物を介したCsの取込みが主な汚染経路であることを明らかにした。
本研究成果は、原発周辺水域における魚類のCs汚染経路の解明に寄与し、特に食物連鎖を介したCsの取込みの重要性を示した点で、意義が大きい。

URL: 

公開日: 2021-02-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi