出生後54時間までの新生仔期雌マウスに、オートファジー特異的誘導剤Tat beclin 1あるいはxCT阻害剤Sulfasalazineを投与した場合、60時間での原始卵胞数は、それぞれ約1.2倍と約1.1倍に増加した。特にTat beclin 1投与区では、生涯累計産仔数が5匹分高く、13~15ヶ月齢の卵巣内の各発育卵胞数も顕著に高く維持されていた。またTat beclin 1を添加下の新生仔卵巣培養でも、生体と同様の効果が確認された。以上から、新生仔マウスへの人為的オートファジーの促進は、原始卵胞プールを拡大させ、それらは性成熟後も維持され、生涯の妊孕能の向上に繋がるものと考えられた。
|