研究課題/領域番号 |
17K19327
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
獣医学、畜産学およびその関連分野
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
村上 昇 宮崎大学, 農学部, 特別教授 (80150192)
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研究分担者 |
小林 郁雄 宮崎大学, 農学部, 准教授 (20576293)
永延 清和 宮崎大学, 農学部, 教授 (40264353)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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キーワード | アミノ酸 / 成長 / 畜産 / 代謝、 / リプログラミング |
研究成果の概要 |
まず始めに、血中アミノ酸プロファイルが先天的肥満(遺伝性)と後天的肥満(高脂肪食摂取による食餌性)マウスで異なるのかを調べた。その結果、遺伝性肥満では血中アミノ酸プロファイルは正常に維持されているのに対し、食餌性肥満マウスではアミノ酸プロファイルに異常を来していることが判明した。次に、妊娠期あるいは授乳期の母親にバリンとロイシンを毎日過剰に投与し、胎児や幼児が母親を介して高アミノ酸に暴露された時の成長後のアミノ酸プロファイルを調べた。その結果、通常の動物とは異なるアミノ酸プロファイルと筋肉機能の相違が示された。このアミノ酸プロファイルの胎児・幼児期でのリプログラミングは豚でも確認された。
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自由記述の分野 |
神経生理学、内分泌学、代謝学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
20種類のアミノ酸それぞれの血中濃度は生まれながらにして決められており、その閾値は厳密に維持されている。アミノ酸のプロファイルは個体が異なってもほぼ同じである。今回の結果は、遺伝的な肥満はアミノ酸プロファイルに影響を与えないが、後天的な高カロリー摂取での肥満ではこのプロファイルが異常を示すことを明らかにした。つまり、食餌性肥満の診断に利用できることを示している。またバリン欠乏食により体重減少や内臓脂肪の減少が起こること、あるいは胎児期や幼児期に高アミノ酸に曝されると成長後のアミノ酸プロファイルが変化することを示したことは、肥満の治療、胎児・幼児の成長や家畜の育種などに利用できる可能性がある。
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