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2020 年度 研究成果報告書

変異体を用いた新規合成脂質スクリーニングが解き明かす光合成膜脂質の機能

研究課題

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研究課題/領域番号 17K19342
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
研究分野 分子生物学およびその関連分野
研究機関大阪府立大学 (2018-2020)
東京大学 (2017)

研究代表者

小林 康一  大阪府立大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (40587945)

研究分担者 安部 真人  愛媛大学, 農学研究科, 准教授 (30543425)
研究期間 (年度) 2017-06-30 – 2021-03-31
キーワード脂質 / 光合成 / チラコイド膜 / 化学合成 / シアノバクテリア
研究成果の概要

生体膜を構成する極性脂質には数千を超える分子種が存在するが、生物が多様な脂質分子を利用する意義は不明である。本研究では、シアノバクテリアが外部から脂質分子を取り込む性質を利用し、化学的に合成した脂質アナログを用いることで、光合成に必須の役割を担うホスファチジルグリセロール(PG)の新規機能解明を目指した。
安部らは、PGの脂肪酸の結合様式や炭素鎖長、二重結合の数や位置を様々に改変した分子種の合成に成功した。小林らは、それらのPGアナログを用いた解析を進めた結果、飽和脂肪酸型PGにより変異体でクロロフィルの分解が急速に進むことや、PGがアンテナ複合体の分解に強く影響することを解明した。

自由記述の分野

植物生理学

研究成果の学術的意義や社会的意義

生体膜は細胞やオルガネラの境界、つまり生命の境界を司っており、さらに様々な生体反応の場となっている。生体膜を構成する脂質には数千を超える分子種が存在するが、生物がこれほどまでに多様な脂質分子を利用する意義は未だ不明である。本研究では、天然に存在しない脂質分子種を化学的に合成し、それらが細胞に与える影響を、酸素発生型光合成細菌であるシアノバクテリアにおいて明らかにした。本研究は脂質の持つ新たな役割を明らかにするだけでなく、その光合成能力により地球環境に多大な影響を与えるシアノバクテリアの生育や環境応答の仕組みの一端を解明した。また、合成脂質を用いた新たな研究手法を提示することができた。

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公開日: 2022-01-27  

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