転写は遺伝子発現の最初の機構であり、非常に重要である。本研究では、リアルタイムの転写可視化を目指して、その基盤技術である、ナノ開口法の改良を行った。その結果、基板作製手順や、表面処理の最適化を行い、基板間のバラつきを抑えることに成功した。また、転写では、レール(DNA)が3次元で折れ曲がるので、その上を運動する酵素(RNAポリメラーゼ)や、制御因子の3次元的な空間配置や、その結果引き起こされる相互作用の強弱が重要であるが、DNAナノ構造を用いることで、ナノメートル精度で転写関連因子の空間配置を制御する基盤技術を確立した。
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