神経細胞の機能は軸索輸送と呼ばれる高速輸送システムによって支えられている。本研究ではキリンのような長い軸索を持つ生物では軸索輸送が高速化しているのではないか?という仮説を検証することを目指した。そのために細胞体から軸索末端までシナプス小胞の材料を輸送するKIF1Aとよばれる分子モーターを解析した。キリンゲノムを解析して得られたキリンKIF1A遺伝子のcDNAを全合成し、それを用いて大腸菌、昆虫細胞で発現し、精製することに成功した。ヒト、線虫、ショウジョウバエのKIF1Aについても解析した。これらをもちいて速度を計測したところ、キリンKIF1AはヒトKIF1Aよりも1.5倍高速であった。
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