研究課題/領域番号 |
17K19374
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
細胞レベルから個体レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 神奈川大学 (2019-2022) 東北大学 (2017-2018) |
研究代表者 |
西谷 和彦 神奈川大学, 理学部, 教授 (60164555)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2023-03-31
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キーワード | ネナシカズラ / 吸器形成 / エチレン / 道管分化 / 寄生植物 / 細胞壁 / 光応答 |
研究成果の概要 |
寄生植物であるアメリカネナシカズラは宿主の茎に巻き付き、吸器と呼ばれる分裂組織を新生し、そこから探索糸を伸ばして宿主に侵入して道管に分化し、宿主の道管と連結することにより寄生を成立させる。これら一連の過程の分子メカニズムはこれまで未解明であった。本研究では、(1)探索糸の伸長が二段階の核内倍化を通して進み、この過程が宿主由来のエチレンにより促進されること、(2)探索糸が道管に分化し、宿主維管束に連結する過程に宿主因子が必須であることを明らかにした。
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自由記述の分野 |
植物生理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
寄生植物であるアメリカネナシカズラの寄生過程は、異種植物の組織間の様々なレベルでの相互作用を介して制御される発生過程である、今回発見したアメリカネナシカズラと宿主であるシロイヌナズナとの組織や細胞間の相互作用に関わる因子の同定は、植物の発生メカニズムの基本的な問題の解明のため重要なヒントを与える点で発生生物学としての学術的な意義がある。また、これらの相互作用に関する知見は、農業上、極めて有害な植物であるネナシカズラ属の繁殖を管理するうえでの有用な知見となる点で社会的な意義がある。
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