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2018 年度 実施状況報告書

音波摂動を用いた遺伝子操作技術「ソノジェネティクス」の創出

研究課題

研究課題/領域番号 17K19394
研究機関京都大学

研究代表者

粂田 昌宏  京都大学, 生命科学研究科, 助教 (00582181)

研究期間 (年度) 2017-06-30 – 2020-03-31
キーワードソノジェネティクス / 音波 / 遺伝子 / 遺伝子操作 / 遺伝子工学 / 細胞分化 / 音響 / メカノバイオロジー
研究実績の概要

平成30年度は、ゲノムワイドスクリーニングの結果に基づき音波応答性遺伝子領域を検索する試みを進めたほか、振動トランスデューサーを用いてこれまでより1,000倍程度強力な音波を細胞に照射できる実験系を構築して研究を進めた。
1.音波応答性遺伝子領域の検索
昨年度のゲノムワイド探索の結果を元に、約400種類の音波応答遺伝子候補を選定し、それらの遺伝子の上流にあるプロモーター領域が音波応答性を示すかどうかをレポーター「アッセイにより検討した。その結果、音波応答を示すプロモーターが複数得られたが、その応答強度は予想よりもかなり低いものであった。
2.トランスデューサーによる直接音波照射システムの構築
これまでのスピーカーによる間接的な(空気を介した)音波照射では、培地(水)中にある細胞に照射できる音波強度は計算上~100mPaに留まる。トランスデューサーに設置した振動板を培養ディッシュに付け音波発信することで、最大250Pa程度までの強力な音波を細胞に照射できる実験系を構築した。この装置を用いたところ、スピーカーを用いた場合よりも非常に強大な遺伝子応答がみられ、さまざまな条件におけるその応答特性の解析を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

昨年から進めていたゲノムワイド解析は計画通りに進展した。またトランスデューサーを用いて音波処理手法を改善する取り組みも順調に進んでおり、次年度に予定している振動板の更なる改良を経て、本研究を進める上での基盤ツールとして完成の見込みである。

今後の研究の推進方策

本年度の取り組みでは、トランスデューサーを用いた音波処理システムが構築できたことが大きな進展である。今後の研究では、この音波処理手法を用いて以下の取り組みを進める。
1.ゲノムワイド解析:これまでよりはるかに強い音波を照射できるようになったことから、本システムを用いてゲノムワイド解析を行い、音波応答性遺伝子を探索する。
2.音波応答遺伝子特性の詳細な特徴づけ:音波の強度や照射時間、持続的・断続的・連続的音波照射の影響の解析などを進める。
3.音波による細胞分化への影響の解明:音波照射が細胞分化に与える影響を、筋分化・筋成熟の過程を中心に、定量評価して明らかにする。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] N‐terminal dual lipidation‐coupled molecular targeting into the primary cilium2018

    • 著者名/発表者名
      Kumeta M, Panina Y, Yamazaki H, Takeyasu K, Yoshimura SH.
    • 雑誌名

      Genes to Cells

      巻: 印刷中 ページ: 印刷中

    • DOI

      10.1111/gtc.12603

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2023-12-25  

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