生殖隔離の進化は、種分化や性選択を介して、生物多様性の創出/維持に大きな影響を与える。この神経基盤の理解は、生殖隔離の商事やすさや性選択の遷移しやすさを予測し、多様性の動態を理解する上で不可欠である。本研究の成果として、私たちは「神経接続の獲得/喪失が生殖隔離の進化に寄与する可能性」を見出した。このような神経接続と進化の関係はこれまで明確に指摘されてこなかった。しかし、同じ性質を持ったニューロンから構成される神経回路の機能が、神経接続の変化によって劇的に転換しうることを考えると、このような機構は行動進化をもたらす新しい普遍的なしくみのひとつかもしれない。
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