研究課題/領域番号 |
17K19440
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小山 隆太 東京大学, 大学院薬学系研究科(薬学部), 准教授 (90431890)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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キーワード | 光遺伝学 / 光活性化アデニル酸シクラーゼ / cAMP / グリア / 脳内免疫 |
研究実績の概要 |
これまでの光操作研究は、光感受性イオンチャネルを脳内の神経細胞に発現させ、その活動を制御するものが主流であった。しかしながら、実際の生体信号にはイオンチャネル以外の経路も多数存在する。特に、cAMPを介する細胞内シグナリングは、多種多様な細胞応答を制御する。cAMPはまた、cAMP応答配列結合タンパク(CREB)の活性化を介して各種遺伝子の転写活性化を誘導し、生命機能に多彩な影響を与える因子でもある。これまでに、cAMPシグナリングの光操作技術は十分に確立されていなかった。そこで、我々は青色光の照射に応じてcAMPを産生する光活性化アデニル酸シクラーゼ(PAC, Photoactivated Adenylyl Cyclase)に着目し、その利用を試みた。 我々は、マウスin vivoで細胞特異的にcAMPレベルを光操作するために、テトラサイクリン遺伝子誘導システム(KENGE-tetシステム)の制御下、多様な細胞に特異的にPACを発現することが可能なtetO-bPACマウスを作成した。現在、脳内の免疫細胞であるグリア細胞特異的にPACを発現させたマウスの作成が完了し、そのプロパティ解析を行っている。今後はグリア細胞内cAMP量をin vivoで光操作し、グリアの活性化を時空間的に制御することで脳内免疫システムに介入し、脳内免疫メカニズムの一端を解明することを目指した研究を展開する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
In vivoにおいて、細胞特異的に光活性化アデニル酸シクラーゼ(PAC)を発現させたグリアPACマウスの作製に成功したため。
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今後の研究の推進方策 |
自由行動下のグリアPACマウスに光照射し、脳機能及び行動への影響を検証する。
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