外界を感知するための感覚機能は主に五感に分類されるが、あらゆる動物の五感は進化の過程で環境に適応して各々の動物特有の発達を遂げてきた。本研究では、マウス嗅覚系において、すくみ行動を誘引する単一の受容体を用いて脳内神経回路の探索を基に行った。その結果、単一の受容体からの情報は、脳底に広がる広範囲の嗅皮質の各領域へと送られるが、特異的な投射パターンがあり、今回は、そのパターンの詳細と分類を鮮明に解析することが出来た。また、近年では、霊長類の大脳皮質視覚野の神経回路網の探索を行う為の実験システムのセットアップに着手し、第1視覚野において遺伝子情報を解析する一連の実験系を作製することが出来た。
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