社会からのストレスは抑うつなど情動変化を誘導し、精神疾患のリスク因子となるが、その実態には不明な点が多い。本研究ではマウスの社会挫折ストレスを用い、反復ストレスが自然免疫受容体TLR2/4を介して内側前頭前皮質のミクログリアを活性化し、神経突起退縮とともにうつ様行動を誘導することを示した。反復ストレス後の内側前頭前皮質のミクログリアとTLR2/4を刺激した培養ミクログリアで共通した発現変動を示す転写因子群を同定し、その機能を培養ミクログリアで解析した。また反復ストレス後の内側前頭前皮質のミクログリアでエピゲノム状態を網羅的に調べるための技術基盤を確立した。
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