本研究では、標的リガンドの迅速同定法の開発を進めると共に、血管投与により標的細胞内への核酸の効率的な導入を可能とする新たな脂質様材料の開発を進めた。リガンドの迅速探索法の開発においては、血管内皮細胞の血管側膜に発現している特定の蛋白質の細胞外ドメインをビーズに固定し、本ドメインに結合する抗体をファージライブラリより探索している。また、細胞内における分解性やエンドソーム膜不安定化ユニットを搭載した脂質用材料を開発し、血管投与可能な核酸導入システムとして応用した。本材料は、搭載したsiRNAやmRNAを肝臓に対して効率的に送達できることを見出した。
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