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2017 年度 実施状況報告書

ヒト胎児疾患モデルマウスの新規スクリーニング法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 17K19526
研究機関神戸大学

研究代表者

平島 正則  神戸大学, 医学研究科, 准教授 (40383757)

研究分担者 若菜 茂晴  国立研究開発法人理化学研究所, その他, 研究員 (90192434)
研究期間 (年度) 2017-06-30 – 2019-03-31
キーワードマウス / 胎児 / 遺伝子変異 / 疾患モデル
研究実績の概要

マウスをモデル動物とした発生学研究は、ジーンターゲティング法を用いた研究等で近年飛躍的に発展したが、ヒト胎児医療へ応用しうる研究はこれまで限られている。胎児期は“究極の若年期”といえるため、胎仔の病態から予後を予測して先生医療を実施することが可能になれば、すべての年代での健康増進に繋がると考えられる。本研究では、ヒト胎仔疾患モデルマウスを効率的に作製する新しい系を確立して、責任遺伝子変異と病態さらには成体におけるリスクを明らかにして病態制御法の開発に繋げ、ヒト胎児・周産期医療においてパラダイムシフトを引き起こす基礎研究の基盤を構築することを目的とする。
化学変異原ENU誘発遺伝子突然変異マウスとiPS技術を組み合わせた全く新しい胎生期優性表現型スクリーニングに取り組んできた。これまでに胎仔浮腫をきたしたマウスを1系統見出し、交配で得た子孫マウス胎仔の遺伝子マッピングで遺伝子変異が存在する候補領域を絞り込んだ。さらに詳細な遺伝子マッピングを行って候補遺伝子を絞り込むために、次世代(F1)の成体マウスを得てまず遺伝子マッピングを行い、交配に用いるマウスを絞り込んだ。このマウスを交配して浮腫をきたす胎仔を得られるマウスを探したが、今年度の解析では得られなかった。これまでに解析したF1マウスでは候補領域の一部をカバーできていないため、F1マウスの数を増やして解析を進める計画である。
また、新しい化学変異原ENU誘発遺伝子突然変異マウスを作製して、胎生期優性表現型スクリーニングを実施した。胎仔196個体の内、36個体は既に子宮内で死亡していたが、生存していた160個体の内、胎仔浮腫をきたす3個体を得た。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

今年度解析したF1マウスでは候補領域の一部をカバーできていなかったため、詳細な遺伝子マッピングを実施するための胎仔浮腫マウスを得られなかった。

今後の研究の推進方策

F1マウスの数を増やして解析することで、遺伝子変異の候補領域の絞り込みを行い、ゲノムシークエンスを行って原因遺伝子の同定まで到達したいと考えている。今年度始めた新しい胎生期優性表現型スクリーニングで胎仔浮腫をきたす3系統を見出した。この解析では表現型のブレが少なく遺伝子変異候補領域の絞り込みを容易にするために、C57BL/6亜系統の交配で実施した。体外受精などを活用して実験の効率化を図っていく。

次年度使用額が生じた理由

得られたF1マウスが予定よりも少なかったために、マウス飼育管理費が予定よりも少なかった。今後は体外受精などを活用しながら飼育マウス数を増やして、次年度に使用する計画である。

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公開日: 2018-12-17  

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