私たちはこれまで、骨髄球系の免疫細胞に発現する膜型受容体、CD300aが、アレルギー疾患を増悪させることを明らかにしてきた。一方で、皮膚、気道から、アレルゲンによって小型膜小胞(=エクソソーム)が分泌され、CD300aはこのエクソソーム上に表出する分子と結合していることから、本研究では、エクソソーム-CD300aの結合から開始されるアレルギー性免疫応答の制御機構を明らかにすることを目的とした。その結果、思いもよらなかったことに、常在菌によって刺激を受けたケラチノサイトからのエクソソームの分泌がアレルギー性免疫応答を開始させる可能性を見いだした。現在、その常在菌の同定を進めているところである。
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