感染症を引き起こす病原体の多くは、感染した宿主の細胞内で膜構造体を作り増殖することが知られている。宿主の免疫系は病原体を包む膜構造体と、宿主自身の核や小胞体、ゴルジ体あるいは細胞膜を識別し、病原体を包む膜だけを破壊することで病原体を殺傷し、感染症を発病することを抑えているが、宿主免疫系が病原体を包む膜だけをどのような機序で識別しているのかについては不明な点が多かった。今回の研究で、我々は病原体を包む膜が宿主免疫系によってユビキチン化され、さらに、そのユビキチン化にPVM1と呼ばれる宿主タンパク質が関与していることを見出した。
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