本研究の目的は、Med26とSECとの結合を阻害する化合物を同定し、がん細胞や急性白血病細胞の増殖を抑制する抗腫瘍薬開発の基盤を確立することである。Med26は、そのN末端ドメイン(NTD)によってSEC結合し、腫瘍関連遺伝子の発現を促進する。本研究で、酵母の転写因子GAL4のDNA結合ドメインをMed26のNTDと融合させたGAL4-Med26-NTDは、SECと結合することによって、細胞内で強い転写活性を発揮することがわかった。そこで、本研究ではGAL4-Med26-NTDを安定に発現し、de novoの転写活性を検出する細胞株を作製した。
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