SMAD2/3は細胞内におけるTGF-βシグナル伝達系のハブとして作用する転写因子である。本研究では、SMAD2/3の機能を調節するSMAD2/3コファクターのキメラ化を通じて、SMAD2/3に対して強く結合し、その機能を調節するペプチドアプタマーの設計・開発を行った。SMAD2/3のコファクターであるSARA、FOXH1及びSKIのSMAD2/3結合ドメインをタンデムに融合し、そのSMAD2/3結合能を評価したところ、数nMの解離定数でSMAD2/3に結合できるペプチドアプタマーを作製することができた。また、SMAD2/3-コファクター複合体の構造解析に成功し、その結果を論文として発表した。
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