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2018 年度 実績報告書

クロマチン構造を介した転写とDSB修復の共役のメカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 17K19615
研究機関東京工科大学

研究代表者

宇井 彩子  東京工科大学, 応用生物学部, 准教授 (00469967)

研究期間 (年度) 2017-06-30 – 2019-03-31
キーワードDSB修復
研究実績の概要

本研究では、転写とDSB修復の共役機構の解明を目的としている。本研究では(1)共役機構におけるユビキチン化経路の関与の解明と、(2)クロマチンの構造をシグナルとした転写とDSB修復の共役のメカニズムの解明、を目的とした。(1)では、ユビキチン化経路・DSB修復・転写が共役したゲノム安定性維持機構において、現在までにATMの下流で機能するもう一つのユビキチン経路であるRNF8とRNF168とPRC1の機能的関連は不明であった。そこで、これらの機能的関連を解析し、RNF8とRNF168もDSBにより起こる転写抑制に関与すること、また一部はPRC1の機能に影響することが明らかになった。さらにRNF8とRNF168の下流で機能し、それぞれHRとNHEJを促進するBRCA1と53BP1の集積を解析した。今回、BRCA1と53BP1の集積が、いくつかの転写因子に影響することが明らかになった。以上の研究結果より、共役機構におけるユビキチン化経路として、RNF8とRNF168のユビキチン化経路とその下流のBRCA1と53BP1が重要な役割を果たすことを示唆する結果が得られた。また、(2)では、PRC1関与するヒストンユビキチン化の他に、ヒストン修飾が関与するか検討を行った。特に転写活性化の修飾として、ヒストンのアセチル化、ユビキチン化、メチル化の解析を、抑制の修飾としてメチル化の解析を行った。今回、いくつかのユビキチン化、アセチル化、メチル化と今までの報告にない新たな因子がDSBが関与することを明らかになった。以上の研究結果より、転写とDSB修復の共役のメカニズムに関わる修飾や因子の候補が得られた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 3件)

  • [雑誌論文] Novel function of HATs and HDACs in homologous recombination through acetylation of human RAD52 at double-strand break sites2018

    • 著者名/発表者名
      Yasuda Takeshi、Ogi Tomoo、Ui Ayako、Hanaoka Fumio、Sugasawa Kaoru、Jeggo Penny A.、Tajima Katsushi et al
    • 雑誌名

      PLOS Genetics

      巻: 14 ページ: 1007277~1007277

    • DOI

      10.1371/journal.pgen.1007277

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] DSB修復におけるヒストンメチル化H3K4の機能2018

    • 著者名/発表者名
      宇井彩子
    • 学会等名
      日本遺伝学会 ワークショップ
    • 招待講演
  • [学会発表] DSBシグナル伝達と修復におけるヒストン修飾因子とクロマチンリモデリング複合体の機能解析2018

    • 著者名/発表者名
      宇井彩子
    • 学会等名
      日本放射線影響学会 シンポジウム
    • 招待講演
  • [学会発表] DSBシグナル伝達と修復におけるPRC1とヒストンユビキチン化に関する分子機能解析2018

    • 著者名/発表者名
      宇井彩子
    • 学会等名
      日本分子生物学会 ワークショップ
    • 招待講演

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公開日: 2019-12-27  

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