研究課題
iPS により発生過程をトレースしたヒト時間 的空間的 MYCN 誘導神経芽腫発癌モデル系を構築するために、正常及び疾患 iPS を用いた。疾患由来iPS 細胞として、Li-Fraumeni 症候群由来 iPS を用い、p53 変異下で MYCN がん遺伝子を誘導した。Neural crest 細胞(Neural Crest Cell: NCC)および交感神経細胞(SNC)への分化系は確立された系を用いた。これまでに正常人からのiPSをiPS研究所から3株、Li-Fraumeni症候群(LFS)の患者由来iPSをiPS研究所から1株入手し、iPSとしての培養保存、このiPSからNCCへの分化はPlosOneに基づき、>90%以上の陽性率を得た。これらのiPS/NCC4ペアのトランスクリプトーム・メチローム・ChIPseqを行い解析中である。iPSに対してMYCN遺伝子をトランスポゾンに導入し、誘導を行った。MYCN発現は確認できたが、悪性形質転換は得られなかった。そこで誘導したNCCに対してがん遺伝子MYCNを導入すると多数の悪性形質転換クローンを得ることができた。これらのクローンは足場非依存性増殖が可能であり、NCC細胞培養で必要であったフィブロネクチンに非依存になった。また、これらのクローンでのMYCN遺伝子高発現をRT-PCRおよびウェスタンブロッティングで確認した。これまで報告が無かった多能性幹細胞由来の正常細胞をMYCNで形質転換した神経芽腫モデルが得られたと考えられる。現在、p75レセプター、GD2、CD24,CD140b等の表面マーカー蛋白をFACS解析中である。また、免疫不全マウスにてXenograft形成を施行中である。これらのクローンのトランスクリプトーム・メチローム・ChIPseqを実施し、MYCNによる神経芽腫発がんのエピゲノム機構を明らかにする。
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