精神運動ヴィジランス課題によって評価した覚醒度(反応速度)のゆらぎはランダムに発生する現象ではなく、長期の時間相関が存在していることが分かった。脳波上に現れる覚醒度指標を検討したところ、シータ帯域脳波は、0.03-0.2Hzの周期で増減する成分が、また、アルファ帯域脳波は,0.004-0.2Hzの周期で出現する成分が睡眠制限によって増大することを発見した。次に、slow oscillationの周波数帯域である1Hz未満の音刺激は覚醒度のゆらぎを引き起こし、入眠を促進するという仮説を検証した。その結果、0.25Hzのバイノーラルビートは入眠を促進することを発見した。
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