研究課題
挑戦的研究(萌芽)
本研究では、パーキンソン病などのシヌクレイノパチーにおいて、αシヌクレイン(αSyn)の凝集・プリオノイド化の誘因として脂質に着目し、1)質量分析イメージング解析によりレビー小体に蓄積する脂質成分の同定を試み、2)in vitroアッセイ系によりαSynのプリオノイド化を促進する脂質を同定した。さらに3)αSynの脳内伝播を可視化できるαSyn伝播レポーターショウジョウバエを作製した。
神経内科学
本研究は、異なるバックグランドの研究者の協力を得て、質量分析イメージングなど最先端の物理化学的技術の医学・生物学への導入を促進するという点で、挑戦的研究としての意義が高い。本研究により、蛋白質プリオノイド化の誘因として脂質の役割りが明らかになり、その構造多様性が疾患多様性を引き起こすメカニズムは、アルツハイマー病や前頭側頭型認知症など他の神経変性疾患にも共通する可能性がある。