今後の研究の推進方策 |
1)NMD活性ハイスループットスクリーニングレポーターシステム樹立・改良:昨年度作成した、改変HiBti-mT4Lレポーターを安定発現する細胞株を樹立し、SMG1阻害剤を用いて応答性を評価する。評価後、LOPAC1280を用いたスモールスケールのスクリーニングを行う。これにより、ラージスケールスクリーニングの基礎データとする。また、必要に応じてさらなる改良を行う。 2) CFTR W1278X ノックインマウスの表現型が生後6~9週での致死であることを確認してる。CFTR W1278Xヘテロマウスを維持し、自然交配により実験に必要なホモ個体匹数を確保する(交配による予定総個体数:計200匹[W1278Xホモ: 50, W1278ヘテロ:100, WT:50])。生後10日から14日後にマウス尾を用いたgenotypingを行う。W1278Xホモマウスについて、生後16日から薬剤(gentamicin, VX-770)の腹腔内注射による投与を毎日行う(30匹予定:内訳:各10匹, 2薬剤+コントロール)。全てのマウスは生後23日に離乳させる。W1278Xホモマウスについて薬剤投与による延命が確認された場合、12週まで飼育を行った後、組織解析のため、十分に麻酔した後,苦痛の無い状態で各種臓器を外科的に素早く取り出し,PCR法,ウェスタンブロット法,凍結切片に用いる検体については液体窒素にて急速に凍結した後,深凍庫にて保存する。パラフィン包埋に用いる検体については臓器をホルマリンで満たしたビーカーに封入する。電子顕微鏡標本を作製する場合,組織灌流固定を行う。マウスは臓器採取後速やかに安楽死を行う。期間内の人道的エンドポイントとして,急激な体重減少(数日間で体重の20%以上),出血などを設定している。
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