研究課題/領域番号 |
17K19675
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
器官システム内科学およびその関連分野
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研究機関 | 福島県立医科大学 (2019-2020) 東京医科歯科大学 (2017-2018) |
研究代表者 |
鬼澤 道夫 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (30783352)
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研究分担者 |
渡辺 守 東京医科歯科大学, 高等研究院, 特別栄誉教授 (10175127)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2021-03-31
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キーワード | 大腸腫瘍 / TNF |
研究成果の概要 |
IBD合併大腸腫瘍マウスモデルにおいて大腸上皮の腫瘍化に伴い変化するユビキチン化修飾タンパク量を網羅的に同定し得た。また我々は以前、大腸上皮の腫瘍化でTNFR2の発現が亢進すること、同モデルへ抗TNF抗体を投与することで大腸腫瘍を抑制し得ることを見出してきたが、本研究ではイカルガマイシンがTNFR2のリガンドである膜型TNFを効率的に誘導することを見出した。さらに、TNF産生を収束させる制御機構が細胞レベルで存在すること、イカルガマイシンがその制御機構を障害することを見出した。
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自由記述の分野 |
下部消化管
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
網羅的ユビキチン化修飾タンパク同定法は腫瘍発症機序解明やその予防法・治療法開発の基盤技術になりうると考える。また、細胞レベルでTNFの発現制御機構が存在しその破綻によりTNF産生が亢進するという概念は、炎症性発癌のみならず自己免疫性・炎症性疾患の病態解明に新たな視点を提供するものである。現在までTNF研究では、TNFR1に比べてTNFR2シグナルに関する知見が乏しかったが、本研究で明らかになった膜型TNFの効率的な誘導法は、膜型TNFを主なリガンドとするTNFR2に関する研究へ大きく貢献すると思われる。
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