研究課題
挑戦的研究(萌芽)
細胞内ATP濃度を可視化するFRETバイオセンサー(ATeam)を全身に発現したR26Ateamマウスに急性腎障害モデルを惹起し、そのATP動態指標を測定したところ、急性腎障害の主座である近位尿細管のATPが障害に伴って急激に変動し、その変動と1ヶ月後の線維化が相関することを見出した。以上の結果は、急性期のエネルギー代謝変化が予後を決定する重要な指標であることを示している。
腎臓病学
本研究は、急性期のエネルギー代謝と腎予後を結びつけた点で意義が深い。急性期のエネルギー代謝を改善することが腎予後を改善するかどうかは今後の検討課題であり、新しい創薬標的としても有望である。