研究課題/領域番号 |
17K19730
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
神田 圭一 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (60295649)
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研究分担者 |
渡辺 太治 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任助教 (20448723)
山南 将志 京都府立医科大学, 医学部附属病院, 研究員 (30438204)
田地川 勉 関西大学, システム理工学部, 准教授 (80351500)
五條 理志 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90316745)
上 大介 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (80415588)
坂井 修 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10298432)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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キーワード | 生体内組織工学 / 自家組織 / 同種・異種移植 / 脱細胞処理 / 心臓血管組織再生 |
研究実績の概要 |
29年度はShelf Ready Graft としての異種・同種組織応用技術の開発を行った。 パイロットスタディーではビーグル犬由来の異種結合組織管をグルタルアルデヒド処理したグラフトを用いたが、自家組織と比較して治癒課程が遅延する傾向が認められたため、脱細胞処理について開発研究を行った。バイオチューブは非常に粗な組織体であり、含有細胞も少ないが、グラフト乾燥重量あたりの残存DNA含有量は移植用脱細胞組織の基準値を遙かに超えるものであったため、様々な条件で脱細胞を試みた。脱細胞処理により力学的強度が低下する可能性が示唆されたが、粗な構造のために、通常の生体血管の脱細胞処理よりも短時間での処理で十分な脱細胞が行われていることが確認できた。強度が十分に保たれる脱細胞条件について更に検証を進めている。並行して脱細胞処理したビーグル犬由来結合組織管をラット腹部大動脈に異種移植した。短期ではあるが、自家由来結合組織管同様に良好な組織化と体循環環境下での強度保持が確認できた。さらに同種移植の可能性についての検討についても並行して開始した。ブタやビーグル犬を用いた同種移植実験に備えて脱細胞処理・物理的特性評価を中心に開発研究を進めている。代用血管が適応されると想定される、ハイリスク患者・高齢者・未熟児など組織再生能力が低下した患者への応用を想定して、異種動物に加えて健常な成人由来の同種組織の開発が必要であると考えられた。次年度より動物移植実験を中心に研究を継続してゆく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
結合組織管の脱細胞処理実験を開始し、力学的特性を測定するためのシステムも構築しつつある。本年度より本格的に動物移植実験を開始する。研究予定期間の31年度内終了に向けおおむね順調に研究は進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は移植用組織の物理特性の確認をおこない組織処理条件の最適化を行う。並行して動物移植実験を開始し、得られた組織のデータ解析を行い、更に組織処理方法の開発にフィードバックを行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
前述のごとく、29年度は主に組織の処理方法の開発および力学的特性評価を中心に研究を進めた。動物実験については予備的実験のみを行ったので、物品使用が予定より少なくなった。全体としてはおおむね順調に経過しており、30年度より本格的に動物実験を行う準備が整ったため、動物実験を中心に研究を進める。動物実験結果のフィードバックにより組織処理法の最適化を更に積極的に推進する予定である。
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