• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2022 年度 実績報告書

細胞内代謝を起点としたシェーグレン症候群発症機序の解明および新規治療戦略の構築

研究課題

研究課題/領域番号 17K19759
研究機関日本大学

研究代表者

山本 安希子 (山田安希子)  日本大学, 歯学部, 助教 (70452646)

研究期間 (年度) 2017-06-30 – 2023-03-31
キーワードシェーグレン症候群 / CD4陽性T細胞
研究実績の概要

シェーグレン症候群は、ドライアイ、ドライマウスを主症状とする自己免疫疾患であり、涙腺および唾液腺の導管周囲に著明なリンパ球浸潤を認める。リンパ球の大部分は活性化した自己反応性T細胞であり、これらの免疫反応により涙腺、唾液腺の外分泌機能が傷害される。しかしながら、自己反応性T細胞の活性化を制御するメカニズムについては、多方向からのアプローチにより解明を図っているにもかかわらず詳細は未だ不明である。そこで本研究では、細胞内代謝の観点から、シェーグレン症候群における自己反応性T細胞の活性化機序を明らかにすることを目的として解析を行った。
自己反応性T細胞の活性化の制御に関わる分子を同定するため、シェーグレン症候群モデルマウスおよび健常マウスのそれぞれのリンパ臓器から分離したCD4陽性T細胞を用いて定量的プロテオミクス解析を行った。その結果、病態の増悪に相関して発現が変動するタンパク質分子群が抽出され、これらの分子群の中から、抗原の認識に関与する分子に着目した。シェーグレン症候群モデルマウスの末梢CD4陽性T細胞を用いたフローサイトメトリーによる解析等においても、健常マウスと比較して当該分子のタンパク質発現量の顕著な変動が確認された。したがって、当該遺伝子のノックアウトマウスの作成に着手し、現在、解析中である。
また、シェーグレン症候群モデルマウスおよび健常マウスのそれぞれのリンパ臓器から分離したCD4陽性T細胞を用いてマイクロアレイ解析を行い、シェーグレン症候群モデルマウスのCD4陽性T細胞で著明な発現上昇が認められた分子と関連するIL-1aについて、その細胞内局在を検討したところ、興味深い知見が得られたためその成果を発表した(論文査読中)。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Regulatory mechanisms of mitochondrial calcium uptake by the calcium uniporter complex2023

    • 著者名/発表者名
      Akiko Yamada, Akira Watanabe, Takenori Yamamoto
    • 雑誌名

      Biophysics and Physicobiology

      巻: 20(1) ページ: e200004

    • DOI

      10.2142/biophysico.bppb-v20.0004

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Quantitative analysis of mitochondrial calcium uniporter (MCU) and essential MCU regulator (EMRE) in mitochondria from mouse tissues and HeLa cells.2022

    • 著者名/発表者名
      1.Watanabe A, Maeda K, Nara A, Hashida M, Ozono M, Nakao A, Yamada A, Shinohara Y, Yamamoto T
    • 雑誌名

      FEBS Open Bio

      巻: 12(4) ページ: 811-826

    • DOI

      10.1002/2211-5463.13371

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] カリオフェリンを介した IL-1a の核移行メカニズムの解明2022

    • 著者名/発表者名
      山本安希子,和氣清尊,角田麻里子,福井 怜,浅野正岳
    • 学会等名
      第64回歯科基礎医学会学術大会
  • [学会発表] IL-1aの核内輸送における分子制御機構の解明2022

    • 著者名/発表者名
      和氣清尊,山本安希子,今岡紗耶,角田麻里子,浅野正岳
    • 学会等名
      第111回日本病理学会総会

URL: 

公開日: 2023-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi