上皮-間葉相互作用により歯、肺、唾液腺、腎および毛など様々な器官が形成される。我々は歯に器官に特異的な遺伝子を同定するため、CAGE法を用いて網羅的解析を行い、マウス15番染色体上の15qD1領域に、歯に特異的なmicroRNA 875 (miR875)を同定した。miR875は歯の発生初期の間葉細胞に強く発現していた。そこで、歯原性間葉細胞株であるmDP細胞にmiR875を遺伝子導入し、歯原性上皮細胞と共培養したところ、上皮細胞に向かって細胞遊走を示した。この結果は、miR875が上皮-間葉相互作用において重要な役割を果たしている可能性を示している。
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