研究課題/領域番号 |
17K19781
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
中路 重之 弘前大学, 医学研究科, 特任教授 (10192220)
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研究分担者 |
沢田 かほり 弘前大学, 医学研究科, 助教 (50624889)
倉内 静香 弘前大学, 医学研究科, 講師 (60455730) [辞退]
相馬 優樹 弘前大学, 医学研究科, 助教 (60792372) [辞退]
徳田 糸代 弘前大学, 医学研究科, 助教 (90792391)
小笠原 悠 弘前大学, 医学研究科, 助手 (40809844) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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キーワード | 健康年齢 / 岩木健康増進プロジェクト / ビッグデータ / ビッグデータ解析 |
研究実績の概要 |
近年、国民の健康志向の高まりに呼応して各種健康年齢が提唱されている。しかし、その基礎となる同じ対象者のものではなく、各研究者が独自の単独の健康年齢を提案しているにすぎない。そこで、本研究では、岩木健康増進プロジェクトのビッグデータ(平成28,29年度)を総合的に解析することで、各種健康年齢(腸・肺・血管・骨・体力・脳・口腔)の計算式を一括して開発する。本研究の特色と長所は、①同一のデータから7つの健康年齢の計算式を同時に開発することであり、しかも②この7つの健康年齢は健康長寿をほぼカバーできるものである。これまでの疫学研究・コホート研究においては、その調査・測定数に限りがあった。その理由は、費用と調査・測定時間に限界があったためである。必然、仮説に向けた最小限の調査・測定項目の選定が余儀なくされてきた。岩木健康増進プロジェクトは、認知症・生活習慣病そして平均寿命をターゲットとしているため初年度から“可能な限り網羅的な調査・測定”を行ってきた。その結果、世界唯一の多項目の調査測定を実施しえた疫学調査と言える。しかも、毎年調査・測定を実施しているため、コホート分析に加えて、ある年度の結果を他年度で検証できるという利点を持つ。国民の健康志向を支えるものは、自らの健康レベルを知ることと、健康増進のためのモチベーションを持ち・維持することであるが、簡単ではない。本研究で、精度と信頼性の高い各種健康年齢を開発すれば、そのモチベーションの付与・維持において大きな力を発揮するものと考えられる。平成29年度の本研究の実績は以下のようである。①岩木健康増進プロジェクトのビッグデータの収集が完了。②各種健康年齢の計算式の開発着手。以上より、岩木健康増進プロジェクトのビッグデータの収集方法が確立し、さらに各種健康年齢の計算式の開発に着手したことで、平成30年度の研究完成の準備が整った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
平成29年度の岩木健康増進プロジェクトのビッグデータの収集は予定通り終了、そしてそのビッグデータから6つの健康年齢の計算式を作成する作業に予定通り入った。そのため当初の研究以上の進展にあると判断している。
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今後の研究の推進方策 |
平成29年度現在、本研究は順調に推移している。とくに、健康年齢の計算式に関しては、6つとも順調に開発が進んでいる。そこで平成30年度は、平成29年度に開発した計算式が、平成30年度の岩木健康増進プロジェクトのビッグデータから開発した同式とどの程度一致するかを検証する。もし許容範囲内で一致すれば、二年分(平成29,30年度)のビッグデータで新たな計算式を開発し、最終的な健康年齢の計算式として公表したい。
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