本研究では、摂取栄養素やその代謝産物をコントロールすることで、細胞内タンパク質分解の活性化を介して、神経変性疾患の発症・病態進行を抑制できる機構を探索することを目的とした。研究代表者らはユビキチン・プロテアソーム系の活性化により、神経変性疾患系統の症状軽減を確認している。神経変性疾患系統における寿命延長を指標に、栄養因子および薬剤のスクリーニングを行った。寿命の変化にグルコース代謝が関与することが想定されたため、ATP産生を上昇させる薬剤を用いて効果を検討した結果、ATP産生の維持する栄養および薬剤が効果的であるという結果が得られた。今後、その作用点を解明していく予定である。
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