研究課題
脂肪肝発症機構における miR-X の機能解析及び新規治療法開発を試み、下記研究成果を得た。(1)マウス由来正常肝臓及び脂肪肝より肝細胞、クッパー細胞を、磁気ビーズ抗体を用いて分離精製した。その後、miR-X 発現動態を解析した。その結果、クッパー細胞における miR-X 発現は、脂肪肝発症に伴い上昇していることが明らかとなった。(2)肝臓を標的とした miR-X アンチセンスオリゴデリバリー解析を行った。その結果、リポソーム系試薬を用いたデリバリー法が有効であることが示唆された。更に、取込細胞の解析を行った結果、中心静脈近傍の細胞に効果的に運搬されていることが確認できた。この結果は、濃度依存的であった。(3)肝細胞(Alb-Cre マウス使用)、クッパー細胞(LysM-Cre マウス使用)特異的 miR-X ノックアウトマウスの作製を行い、順調に繁殖することができた。(4)加齢性脂肪肝発症過程における miR-X 標的遺伝子の探索を、次世代シーケンスを用いて行った。その結果、7種類の標的遺伝子を同定した(miR-X 欠損による発現上昇遺伝子群数は(2倍でカットオフ)、およそ3000種類であった)。さらにジーンオントロジー解析を行った結果、脂質代謝経路に関与していることが明らかとなった。
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