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2017 年度 実施状況報告書

カエル幼生をモデルにした子宮内ストレスが脳神経系のゲノム構造に与える影響

研究課題

研究課題/領域番号 17K19931
研究機関日本大学

研究代表者

森 司  日本大学, 生物資源科学部, 教授 (60241379)

研究分担者 早川 智  日本大学, 医学部, 教授 (30238084)
研究期間 (年度) 2017-06-30 – 2020-03-31
キーワード恐怖ストレス / エゾアカガエル / 幼生 / 脳 / シグナルトランスダクション
研究実績の概要

恐怖ストレスをモデルにして、脳内の制御因子に関する研究をIPA解析を用いて主なシグナル伝達の上流にある制御因子を調べ、この制御因子の中で化学物質がシグナル伝達の制御に関連するものがあるはずなので、これらに焦点を当て、化学物質とシグナル伝達、そしてオタマジャクシの表現型との関連を調べることを目的とした。これにより、ストレスと児の脳の発達障害を化学物質との関連で語ることを本研究の最終目標とした。
我々はオタマジャクシの脳内発現遺伝子の大規模シークエンス解析により、捕食者に曝露される時間(6時間、24時間、10日間、5日間捕食者曝露―5日間捕食者抜く)で脳内シグナル伝達が大きく変化することが明らかにしてきている。そのため、今回はエゾサンショウウオとエゾアカガエルにおける捕食者-被捕食者関係とエゾサンショウウオとXenopus leavisをモデルとしたnon-native捕食者-被捕食者関係により脳内の注目すべき特別なシグナル伝達の抑制の有無を調べた。その結果、これらの捕食者-被捕食者関係における個々のシグナル伝達の多くは異なる反応を示したが、幾つかのシグナル伝達では共通の反応が見られた。更に、ある特定のシグナル伝達の解析しか行われていないが、これらのシグナル伝達を制御する因子の探索をIPAを用いて行った結果、7つのシグナル伝達を制御する上流の化学物質(代謝産物)を見出した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

実験は進んでいるが、IPAを用いた恐怖刺激による脳内のシグナル伝達は膨大にあるため、それらのシグナル伝達内にある制御因子のデーター解析は時間がかかるため、まだ全てが終了している訳ではない。

今後の研究の推進方策

恐怖刺激を与えたカエル幼生の脳に焦点を当てて、代謝産物の定量化と可視化を行うために、切片を作成後イメージングMSを用いた脳内代謝産物の解析をTOF/TOFTM5800,SCIXを用いて行う。
さらに、恐怖ストレスによる脳内代謝産物の定量化を脳のアトラスを作成するのと同時に代謝産物のマッピングを行い、IPAで示す制御因子との関連を探る。
また、脳内での恐怖刺激応答を明らかにすることが出来るp-ERKの反応をXenopus幼生やRana pirica幼生の脳でホールマウントで視覚化する事を目指す。

次年度使用額が生じた理由

遺伝子のゲノム解析を本年度に行うため,研究費を移動した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] The constant threat from a non-native predator increases tail muscle and fast-start swimming performance in Xenopus tadpoles2017

    • 著者名/発表者名
      Tsukasa Mori, Yukio Yanagisawa, Yoichiro Kitani, Goshi Yamamoto, Naoko Goto-Inoue, Tadashi Kimura, Keiko Kashiwagi and Akihiko Kashiwagi
    • 雑誌名

      Biology Open

      巻: 6 ページ: 1726-1733

    • DOI

      10.1242/bio.029926

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著

URL: 

公開日: 2018-12-17  

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