メラニンは紫外線防御物質として働く物質であることや、髪の毛の色素物質であるといった認識が一般的であるが、我々が独自に調整した一定の分子サイズの水溶解性メラニンが、マスト細胞の活性化を抑制し、がん細胞の増殖を抑える働きがあることは新規の発見であった。そして本研究で、動物個体で一定の安全性のもと、抗アレルギー、抗腫瘍効果を、限定的なモデルであるにせよ実証することができた。本成果は様々な疾病モデルでさらに検討を進めるための基盤知見となり、今後、ペットやヒトの疾患治療薬開発への応用につながる学術的意義を持つと考える。
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