自然画像認識や翻訳などで、深層学習をはじめとした大規模データに基づく機械学習は、実用面で画期的な成果を挙げつつある。これらの手法に共通する概念は、データの背後にある未知のモデルをデータから推測するというものである。例えば、画像の識別では、人間が画像を見て識別するという複雑かつ未知のプロセスを、画像とその正しい識別の組を大量に用意することで、データのみからそのプロセスを学習している。本研究では、このデータ駆動型の深層学習の成功を受け、未知の確率分布のモデル化に深層学習を使い、数値積分手法の一種であるモンテカルロ積分の計算効率を向上させる枠組みについて研究をおこなった。
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