研究課題
前年度に行った,畳み込みニューラルネット(CNN)の計算に対する本研究の親和性・有効性についての検証をふまえ,実際にCNN計算の高速化手法の実装とその評価を行った。一般には学習によって獲得されるカーネル群に対し,それを近似するテンプレートカーネルを定義し,これを用いた近似計算により,出力精度をほとんど低下させることなく計算量を大幅に削減できることを確認した。特にこのテンプレートカーネルは学習によるパラメータ更新が不要であるため,推論のみならず学習の計算コストも削減できるのが大きなメリットである。これに加え,本研究にて提唱している計算再利用の近似計算への活用に関しても,上記CNN計算における効果について検証した。既存研究では,カーネルパラメータのデータ型の桁数を大幅に削減することで計算再利用を活用していたのに対し,本手法ではデータ型の桁数を一切削減しない場合においても,計算再利用の効果が大きく得られることを確認した。さらに,近似計算のためのプラットフォームとして検討している,計算再利用をハードウェアアシスト可能な自動メモカプロセッサに関して,その速度性能の評価と,消費電力量の評価,および消費電力の削減手法についても検討・実装し,シミュレーションによる評価を行った。
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Proc. IEEE Pacific Rim Conf. on Communications, Computers and Signal Processing (PacRim 2019)
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10.1109/PACRIM47961.2019.8985122
The 3rd cross-disciplinary Workshop on Computing Systems, Infrastructures, and Programming (xSIG 2019)