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2017 年度 実施状況報告書

ドローン利用社会を実現する基盤技術の創出

研究課題

研究課題/領域番号 17K19972
研究機関国立研究開発法人理化学研究所

研究代表者

浜中 雅俊  国立研究開発法人理化学研究所, 革新知能統合研究センター, チームリーダー (30451686)

研究分担者 中野 不二男  京都大学, 宇宙総合学研究ユニット, 共同研究部門教員 (00595051)
研究期間 (年度) 2017-06-30 – 2020-03-31
キーワードドローン / 自己位置推定 / ディープラーニング / LiDAR
研究実績の概要

ディープラーニングに基づく位置推定手法についてのシュミレーション実験および実地実験を実施し,94.8%の精度で推定可能であることを確認した.
飛行エリアの推定は,衛星や航空機が取得した3次元地形図と,ドローンが取得する地表面の形状のパターンマッチングにより実現できる.このとき,航空レーザ測量に用いられる3次元LiDARを用いて3次元形状どうしのパターンマッチングを行ったほうが簡単な問題となるが,重量が重くドローンに搭載することは難しい.そこで,近年自動車の自動運転などに使用させる小型軽量の2次元LiDARをドローンに搭載し,2次元の地表断面形状を取得した.
3次元地形図とドローンが取得した2次元の地表断面形状のパターンマッチングは,マッチング回数が膨大となり,リアルタイムで処理することが困難である.そこで,推定を行う飛行エリアを分割し,分割された各エリアにラベルを付けることで,位置推定の問題を2次元の地表断面形状からラベルを推定する機械学習の問題へ置き換える.これにより計算量を大幅に削減することが可能となる.
機械学習するのはドローン飛行したときに取得する2次元の地表断面形状とドローンが飛行しているエリアのラベルであるが,それらは3次元地形図から作成される. 3次元地形図から取得できるデータの量は膨大であるために地表断面形状とそのエリアのラベルとの関係をサポートベクターマシンのような手法で求めようとすると,多大な計算時間が必要となるだけでなく,データがメモリに載らず,計算することが困難となる.そこで我々は,機械学習手法としてディープラーニングを導入する.ディープラーニングは,学習データをミニバッチと呼ばれるグループに分割して学習することが可能であるため,多くのデータを用いて学習することが,SVMに比べて容易である.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

ディープラーニングに基づくドローンの自己位置推定技術が,想定をはるかに上回る性能を発揮したため,自己位置推定技術のみでも実用化が望まれるようになった.今後,計画の予定通りに研究遂行するとともに,技術の実用化にも注力していく.

今後の研究の推進方策

本年度は,ディープラーニングに基づく位置推定技術についての実験を実施し,高い性能であることが確認された.実用化にあたっては,まだ多くの問題が残っている.たとえば,強風時に機体が大きく振動している際に,自己位置推定が可能であるかは明らかになっていない.様々な状況におけるデータの収集を続けて性能改善を続けていく.

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公開日: 2018-12-17  

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