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2017 年度 実施状況報告書

親が幼児に与えている安心感の工学的再構成に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17K19993
研究機関筑波大学

研究代表者

田中 文英  筑波大学, システム情報系, 准教授 (50512787)

研究期間 (年度) 2017-06-30 – 2019-03-31
キーワード知能ロボティクス
研究実績の概要

H29当初計画通り、安心感調査実験用のロボットをPepperをベースに開発した。当初計画にある三つのタイプをふまえつつ、外観が与える影響を極力排除するためにPepper機体を覆う中立的な外装を準備し、これを装着可能なようにした。また、当初計画通りのディスプレイを設置し、各種パラメータを設定可能なようにした。
このロボットを用いた安心感再構成研究の実験計画詳細を立て、筑波大学システム情報系の研究倫理委員会に実験の研究倫理審査を申請、承認を得た。これを受けて、当初計画ではH30の内容であった幼児インタラクション実験を前倒しで開始した。初めての実験内容であるため、実施には細心の留意を払い、予備実験を繰り返し行って実験計画やロボットの修正を繰り返す作業に尽力した。現在すでに本実験も一部開始しており、当初計画よりも早くH30年度の前半では最初の結果が得られそうな見通しである。
また、こうした研究活動の中から、当初計画には無かった新しい技術的課題も発見され、着手した。具体的には、ロボット外装温度の重要性(暖かみを持ったハンドやアーム)が見出され、外装温度および触感を可変とするアーム部の開発を始めた。開発したアームはまずはラボ内の大人を対象としたインフォーマルなテストで評価を行っている。こうしたロボット外装の研究は基礎技術として重要なものに思われるため、H30年度においても新たなテーマとして開発研究を継続する。
自身ゼロスタートの萌芽研究であるため、論文業績はまだ少ないが、技術開発にフォーカスを当てた論文を人工知能学会全国大会、および査読つき国際会議で発表した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

研究実績の概要に記したように、H29年度当初計画の内容を超えて、H30年度当初計画にあった幼児インタラクションも開始することができた。また、安心感再構成において基盤技術のひとつになりうる外装温度可変なロボットの研究という、当初計画には無かった新しい課題にも着手しており、本研究課題は当初の計画以上に進展しているものと考えられる。

今後の研究の推進方策

幼児インタラクション実験を継続し、実験結果の分析を行う。さらに、安心感再構成における基盤技術の開発を推進し、この萌芽研究を発展させる次なる研究課題へと展開させる。得られた研究成果の発信も行っていく。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] 外装温度を可変としたロボットハンドがユーザの安心感に与える影響2018

    • 著者名/発表者名
      柏井 雄登,田中 文英
    • 学会等名
      第32回人工知能学会全国大会
  • [学会発表] Touch to Feel Me: Designing a Robot for Thermo-Emotional Communication2018

    • 著者名/発表者名
      Denis Pena, Fumihide Tanaka
    • 学会等名
      The 13th ACM/IEEE International Conference on Human-Robot Interaction (HRI)
    • 国際学会

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公開日: 2018-12-17  

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