テラヘルツ波の物体透過性に基づき、素材越しに人の動きを検出するための技術基盤を構築した。まず、伝送線路に沿って周期的に散乱体が装荷された300GHz帯漏れ波アンテナを用いて給電周波数を掃引しながらレーダ計測を行い、不透明媒質越しに試験対象物の位置を計測できることを示した。次に、上記のようなアンテナを薄いフィルム上に形成するために、グラウンド層を用いない線路構成方法を提案した。それにより、アンテナを可視光帯で透明であるだけでなく静電場の遮蔽も回避できるようにし、タッチパネルなどの既のデバイス表面に重ねて使うことができるようにした。
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