研究課題
本研究の目的は、現在世界各国で走っている数十万人規模のゲノムプロジェクト等とはさらにけた違いに大規模な全国民規模、あるいはそれに近い規模の個人ゲノムデータベースが近い将来登場した際に、現状のデータベースの規模では不可能、あるいは著しく困難な網羅的家族性遺伝性疾患解析を可能とする、まったく新しいアプローチからの新たな解析技術の開拓である。より具体的には、現状技術の延長では不可能と考えられる全国民規模の超大規模個人ゲノムデータベースにもスケーラブルに対応可能な全ゲノム情報を活用する高速高精度血縁推定技術の確立をめざしている。これまで、多人数のゲノムをコンパクトに表現するゲノムグラフとよばれる有効グラフ上での様々な検索プラットフォームを開発などを行ってきた。また、それらの技術をプライバシー保護の観点からアクセス秘匿技術への展開をはかった。本年度は、それらの技術の高精度化をはかるため、次世代シークエンサーの精度を改善するとともに、血縁推定の精度を高めることができる可能性のある、新たなセグメンテーション技術の研究開発を行うことに成功した。また、これらの技術を、シミュレーションデータなどを含めると同じく天文学的サイズとなるタンパク質立体構造データベースにも研究を展開し、新たな検索技術の確立にも成功している。さらに秘匿計算技術や差分プライバシー保護技術の新たな応用研究につながるを得ることにも成功した。
すべて 2020 2019
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)
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