研究課題/領域番号 |
17K20044
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
豊田 岐聡 大阪大学, 理学研究科, 教授 (80283828)
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研究分担者 |
古谷 浩志 大阪大学, 科学機器リノベーション・工作支援センター, 准教授 (40536512)
中山 典子 大阪大学, 理学研究科, 助教 (60431772)
本堂 敏信 大阪大学, 理学研究科, 招へい研究員 (90723924)
当真 要 愛媛大学, 農学研究科, 准教授 (10514359)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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キーワード | 環境分析 / 地球化学 / 土壌学 |
研究実績の概要 |
本年度は以下の研究を行なった. [1] GC-MULTUMの構築および新しいMULTUMの測定システムの開発 大まかに多成分ガスを分離するための小型GCを開発し,マルチターン質量分析計「MULTUM」と連結した.既知濃度の標準ガスとゼロガスを混合する流量制御システムを構築し,システムの評価を行った.研究代表者らが発明した,極低濃度のため離散的に検出されるイオン信号を、ソフトウエア上でリアルタイムに二値化処理し積算(ヒストグラム生成)することでカウントモードを実現し,一方高強度のシグナルは従来通り積算するというアイデア(特許出願中:特願2016-081605)を実装し,N2,O2,CO2,N2Oのように6桁濃度の異なるガスの定量を同時に行えるようになった.
[2]自動連続サンプリングシステムの開発およびフィールドでの観測 北海道大学で開発され実際に用いられている土壌ガス捕集用の自動チャンバーシステムを改造し,上述のGC-MULTUMシステムと接続し,チャンバー法により土壌から発生するガスの定量を行えるシステムの構築を行った.チャンバーの開け閉めとの連動もとれるようにし,N2,O2,CO2,N2Oの濃度変化を自動で連続測定できることを実証した.実際に,このシステムを愛媛大学農学部附属農場の小麦畑に運び込み,フィールドでの観測を試みた.残念ながら本格的な計測開始前に放電により故障してしまったが,装置の輸送後にも特に問題なくフィールドでも装置を使用できること,輸送しても質量精度が5mDa以下(較正せず)であることを実証でき,フィールドでの観測に十分用いることができることを実証した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
本来であれば平成30年度にフィールドに装置を持ち出して観測する予定であったが,観測は失敗はしたものの,前倒しで実施することができた.
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今後の研究の推進方策 |
放電による故障の原因は特定でき,既に解決済みであるため,実際にフィールドに持ち出して観測を行い,他の計測機器の測定結果などと比較することでシステムの評価を行う.早い段階で土壌から発生するガスの連続モニタリングを行うことが可能なシステムの構築を行い,実際に観測を行う.
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次年度使用額が生じた理由 |
フィールドでの観測のために確保していた旅費と消耗品費が,装置の故障により途中で中断することになったため,未使用となった.次年度フィールドでの観測を増やすことを計画しており,その目的のために使用する予定である.
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