従来窒素含有プラスチックは熱分解すると有害なシアン化水素を生成するため、熱分解法には不向きのプラスチックと考えられていた。本研究は、ポリウレタンやポリイミドを中心に熱分解反応挙動を詳細に調査し、さらに窒素含有廃プラスチックを合成ガスに転換すると同時にシアン化水素等の有害窒素化合物を同時に無害化することに成功した。窒素含有プラスチックの熱分解機構やHCNの分解反応の理解を深める上で学術的意義のある成果である。さらに、窒素含有廃プラスチックのリサイクルの新しい可能性を見出すことができたため、この社会的意義は極めて大きいと考えている。
|