2011年の東日本大震災の際起きた原発事故により放出された137Csが土壌に付着することにより膨大な量の汚染土壌が発生し、その減容化は重要な課題である。本研究は、土壌からCs+を脱着し、イオン会合体相として濃縮する手法を実用化を見据えつつ開発する、汚染土壌減容化に大きな意義のある研究である。 本研究ではまず、アルミノケイ酸塩鉱物であるモルデナイトとA型ゼオライトのCs+吸着能を検討した後、NaTPBおよびNaTFPBを用いてCs+吸着鉱物からのCs+脱着について検討し、脱着可能であることが示唆された。さらに、水相のCs+捕捉およびイオン会合体相へ濃縮する種々の反応条件について検討した。
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