研究成果の概要 |
リサイクル型高度循環製鉄を実現するためには、新たな原理に基づく鉄スクラップ中循環元素の除去方法の確立が必要である。そこで新たに、鉄と不混和な相を連続的に重ねた多重相を用い、その鉄と不混和相に温度と酸素ポテンシャル差を導入することによって循環性元素を選択的に除去する“多重相スルーリファイニング”の原理を考案した。高温電気炉中の温度勾配下において、Fe(l)-Fe(s)-Ag(l)相の3相共存状態を作り、循環性元素Cuの除去を試みた。温度勾配を利用することにより脱Cuが進み、液体Ag,Fe相の温度をそれぞれ1273K,1473Kとした場合、0.05mass%まで脱Cuが可能となることわかった。
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