研究課題/領域番号 |
17K20074
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
環境保全対策およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
馬場 友希 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農業環境研究部門, 上級研究員 (70629055)
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研究分担者 |
坂本 洋典 国立研究開発法人国立環境研究所, 生物・生態系環境研究センター, 研究員 (70573624)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2023-03-31
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キーワード | 形質介在効果 / クモ / ヒメトビウンカ / 化学分析 / GS/MS / カトウツケオグモ |
研究成果の概要 |
天敵生物の存在自体が害虫の行動を変化させ、農作物に影響を与えるという形質介在効果の仕組みを調べた。水田におけるクモと害虫の個体数調査の結果、アシナガグモ類とイネ害虫の個体数との間に負の関係が見られた。次に室内実験により、クモの糸や排泄物をクモの潜在的な餌昆虫(トビイロウンカ、ヨーロッパイエコオロギ等)に提示し、その行動の変化を観察したが、明確な忌避行動は見られなかった。クモではむしろ体表物質で獲物をおびき寄せる可能性も示唆されているため、カトウツケオグモという種を対象に体表物質を分析した。GS/MS分析の結果、約50近くのピークが検出され、Hexadecanalなど19の化学物質が同定された。
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自由記述の分野 |
生態学・応用昆虫学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
クモを対象とした形質介在効果に関していくつか代表的な既往研究が存在するが、具体的にどのような化学物質が昆虫の行動を変化させているか、その至近的要因は明らかにされていない。本研究では、形質介在効果の存在は明らかにできなかったが、化学分析によって特徴的なクモの体表物質の組成を明らかにできた点は意義深い。また日本ではクモによる害虫の抑制効果を示した事例が限られているため、水田における調査データを基に、クモによる害虫抑制の証拠を提示できた点も意義深いと考えられる。
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