研究課題
集合体に与える影響を調べた。リアルタイム制御のスペック向上を目指して、応答のまでの時間短縮と、自律拍動の安定したレコーディングに成功した。明らかに位相による違いは、毎試料ごと確認できて、計画通りにこのリアルタイム制御機能を付随した刺激を24h以上、与え続けることに成功した。計画通りの装置を完成させたと言えるが、サイエンスとしての結果は、予想以上に心筋細胞の集合体は、リアルタイム制御によるprobe刺激のパラメータに敏感だった。初期の数時間は、リアルタイム制御の特徴として、刺激と自律拍動の位相差のパラメータにより同期化(引きずり込み)が確認された。特に、位相差が-π/2の場合、刺激がtrigger として機能しているように観える。しかし、大半のサンプルにおいて、6時間以上にわたり継続して安定した拍動を維持することはなかった。位相差が-π/4~0の場合(自律拍動が起こる直前に刺激)には数時間内に拍動が停止した。probeの物理的パラメータとして、刺激時のprobeの速さや、角度、向き等を変えても同様の結果を得た。位相差の固定をせずに、周期的なprobe刺激を与え続ける場合では、初期の数時間内は、拍動の不安定化が観られるが、10h以降では安定化した。しかし、周期的刺激にと同期はしなかったので、明らかに異なる振る舞いが観られたので、今後も継続して実験を行う必要がある。刺激による個体差や、試料による異差の低減を目的として、試料を同時期の心臓の組織片にして、同様の実験も行った。そこでは、組織片の拍動の安定性と、二つの組織片を物理的に接触させることによる同期化の可能性も調べ、それが部位に大きく依存することを発見した。
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Bioengineering (Basel)
巻: 29 ページ: 1-16
10.3390/bioengineering7030081
http://www.phys.aoyama.ac.jp/~w3-mitsui/