研究課題/領域番号 |
17K20146
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(帰国発展研究)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
遊佐 宏介 京都大学, ウイルス・再生医科学研究所, 教授 (00813180)
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研究期間 (年度) |
2018 – 2020
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キーワード | ヒトES細胞 / ヒトiPS細胞 / 分化 / 胚性内胚葉 / CRISPRスクリーニング |
研究成果の概要 |
ヒト多能性幹細胞(iPS/ES細胞)の可能性を最大限発揮するためには、各種分化において高効率かつ高品質に目的細胞を作製することが欠かせない。しかし、分化効率には細胞株差や株ごとの分化指向性が認められ、個別に最適化が必要となり、効率的な研究またはヒト多能性幹細胞の使用において障壁となる。本研究では、内胚葉分化、特に胚性内胚葉分化に着目し、CRISPRスクリーニング法を用いて関連遺伝子を同定した。このうち、細胞分化を阻害する因子の機能を抑制することで、幅広い多能性幹細胞株において分化誘導が大幅に上昇する結果を得た。さらに開発を継続することで、新たな分化法の開発に結びつく成果である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでに複数の大型プロジェクトによって正常および患者由来ヒトiPS細胞が作製されている。またヒトES細胞株も多数存在する。このようなヒト多能性幹細胞の応用例として、培養容器上で細胞分化を行って病気を再現し、メカニズム解明や治療法探索があげられる。しかし、提供者が異なるiPS細胞は分化効率の差が大きく、応用研究の障壁となっている。本研究は、この障壁の原因となる候補因子をゲノム編集技術を用いた遺伝子スクリーニングによって同定した。より効率が良く高品質な分化細胞を得るための分化法の開発につながり、今後のヒト多能性幹細胞を用いた研究への応用が期待される。
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自由記述の分野 |
幹細胞生物学 遺伝学
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